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食文化で変わる包丁、そしてその特性。杉本刃物に求められていることとは

2024/05/31

包丁を使う

日本の「包丁」には、大変多くの種類があります。
非常に長いものや短いもの。そして細長いものや幅広いもの……、同じ包丁という名であるにも関わらず、見た目の違いに驚かされることでしょう。
そして誇るべきは、世界的に知られた、その切れ味の素晴らしさ。
今回は、包丁の違いや特性について、お話したいと思います。

包丁の形はなぜ違うのか

包丁は、料理をするために欠かせない道具です。
ですから、どこの国に行っても、包丁が存在します。
そして包丁の形は、その国の料理によって変化が生まれます。

例えば中国の包丁は、とても大きく、幅広の形状をしています。これは、調理法に対応するための進化です。
中国料理店において骨付きの肉を難なく切る様子を見ると、その形状がいかに適しているかが分かります。

一方で日本の包丁は、とても長いものから、短いもの、先に丸みがあったり、角張っているものなど、非常に数多くの包丁が揃っています。
これは、食材や作る料理に合わせ、細かく包丁を変える文化があったためです。
刺身包丁、出刃包丁、菜切包丁。さらには、鰻用、蕎麦用など。
同じく「包丁」と呼ばれながらも、形は大きく異なる。これは、日本特有の包丁の進化となっています。

そして、もうひとつ。日本では、世界的に認められた「優れた切れ味」においても、進化を遂げることとなりました。

包丁の違いが生み出すものとは

ではなぜ、日本の包丁には、「優れた切れ味」が求められたのでしょうか。

日本料理では、「素材そのものを活かす」ことを主としています。
その過程において、刺身やかつらむき等、料理人は多くの精密な技術を身につけていかなくてはなりません。
そしてそこに、繊細な包丁の切れ味が求められることとなります。

杉本も、料理人の磨きあげられた技術にしっかりと応えるべく、共に学び、その答えを製品に反映させ、時をかけ、精度を高め続けてきました。

杉本には、職人がいます。職人から職人へ、200年に渡り、その技術が受け継がれています。
技術に込められたものは、数多くの、刃物への想い。

杉本には、日々刃物を使う多くの料理人から、様々なお声が寄せられます。
それは、ご要望やご相談もあれば、もちろん、「変わらぬこと」を望む声も。
杉本は、それらすべてを受け入れ、踏襲し、時には変化もしながら、長くながく、良い刃物作りに邁進して参りました。
適切な素材、職人の技術。一点の曇りなく努力を続けた結晶が、杉本の刃物を形作っているのです。

お伝えしたい、大切なこと

ここでひとつ、お伝えすべきことがあります。
繊細な切れ味を持つ、杉本の刃物。その切れ味を実現するためには、より硬い素材を用いることが不可欠であり、そしてその素材は、「使用することで欠けを生じやすく」なっています。これは、切れ味を得るために引き換えとなってしまう特性です。
だからこそ日本の料理人は、料理の技術と共に刃物をどう扱うべきかを学び、欠けないよう適切に扱い、自身で研ぎの技術も習得します。また時には、杉本にお預け頂き、本格的な研ぎを施すことも大切にしています。

しかし、そのことを知らずに購入されるお客様もいらっしゃることを、最近感じています。

嬉しいことに、海外からのお客様にも杉本製品をお買い求めいただく機会が大変多くなってきました。通信販売も増え、ゆえに、直接、特性について説明できないことも多くなってきてしまっています。
だからこそ、本コラムのような場を用意し、しっかりと情報を発信していくことが大切であり、これもまた、杉本の使命であると考えます。

日本の刃物の、優れた切れ味を求められる多くのお客様へ。 なぜ、この切れ味が生まれたのか、そしてどう扱えば、長く使っていただけるのかをご理解いただき、杉本の製品を長く愛していただけたなら、これほど嬉しいことはございません。